シロアリは、地中に巣を作って徐々に床下や柱に浸食していくといわれています。おまけに床下から基礎や柱へは、トンネルを作りながら浸食していきます。
そのため、羽根アリを玄関などで見かけた際には、すでに浸食が随分と進んでいる可能性もあります。
そういう意味では、最も恐ろしい害虫といえるでしょうね。ここでは、そんなシロアリの被害や対策方法について詳しくご紹介いたします。
目次一覧
シロアリが人の家にもたらす被害
ヤマトシロアリによる被害
ヤマトシロアリは、自分で水を運ぶことができません。そのため、エサとなる住宅に使われている木材が常に湿っている必要があります。そうしたことから、ヤマトシロアリが住宅に被害をもたらす場合には、風呂場や台所・洗面所・トイレなどの水周りが中心になります。
その代り、雨漏れや結露などで一度乾いた木材でも水分が補給されるようなことがあれば、そこを浸食してしまう恐れもあります。そういう意味では、ヤマトシロアリも油断できない恐ろしい害虫ということになります。
イエシロアリによる被害
イエシロアリは、ヤマトシロアリとは違って自分で水を運ぶことができます。そのため、水周りだけでなく家の天井裏や家のあらゆる木材を浸食してしまいます。
おまけに木材だけではなく、プラスチックや鉛・コンクリート・断熱材に至るまで、建材製品であれば何でも浸食してしまう程恐ろしい害虫です。
また住宅の地下には大規模な巣を作って、その巣から100m以上の範囲であっても自由に活動します。そういう意味では、シロアリを発見した段階ではもはや手遅れ状態という場合もよくあります。
従って、世界中に生息しているシロアリの中でも、最も被害の激しいシロアリとして恐れられています。
その他の詳しい記事はこちら → 虫を寄せ付けない家づくりのポイント
シロアリの発生を防ぎたいならコレをしろ
シロアリが好むような環境を作らない
シロアリの発生を予防するには、シロアリが好むような環境を作らないということが重要です。それには例えば、家の基礎を高くすることで換気をできるだけよくする必要があります。
またできるだけ雨の侵入や漏水が起こらないようなシッカリとした施工が行える工務店を選ぶことも大切です。
それから例え基礎を高くしたり湿気にくい住宅にしたとしても、段ボールや木材の破片などシロアリが好むような物を家の周りに置かないということも大切です。
何故なら、それらの物を通してシロアリを招きよせてしまう恐れがあるからです。
シロアリに侵入されにくい対策を施す
柱など土台となる木材とコンクリートの基礎との間に鉄板を敷いて、シロアリが上がってこれないような対策をあらかじめ行うことも大切です。あるいは、基礎の換気口に金網を張るなどの対策もおススメです。
その他にも、シロアリに食べられやすい柔らかい木材よりも硬い木材を選ぶということも大切です。例えば、スギやヒノキなどは木材の中でも比較的硬い木材の部類に入ります。一方、弱い木材にはアカマツやクロマツ・カラマツなどが挙げられます。
羽根アリを見つけた時にすぐやるべきこと
羽根アリを見つけた時の初期対応
羽根アリが発生するとあまりにも大量に発生するので、驚く方が多いといいます。とはいっても、羽根アリは蜂のように人に襲いかかってくることはないので慌てる必要はありません。
その代り、その羽根アリがシロアリなのかそれとも普通のアリなのかを確かめる必要があります。
そのため、羽根アリを数匹捕獲して容器に入れておくと、後日シロアリ駆除に来た業者さんが確認してくれます。その後、それらの羽根アリをそのまま放置しておくワケにはいかないので、殺虫剤で駆除します。
そして、直ちに専門のシロアリ駆除業者にお願いをするのが望ましいといえます。たまに、自分で被害状況を調べるという人もいますが、床下のことなので素人では到底無理な話です。
シロアリ駆除業者に依頼をする
シロアリ用の殺虫剤をホームセンターで買ってきて、自分で駆除するという方もいます。ところがシロアリは、玄関などに大量に出てきたとはいってもそれらはごく一部に過ぎません。
家の床下のさらに地中の巣には、数万匹に相当するような大量のシロアリが生息しているハズです。
それらのシロアリの集団を駆除するのは、素人では容易にはできません。おまけに、それらのシロアリ集団の根絶を行わない限りは、やがて家の木材が全部食い尽くされてしまう恐れもあります。
そういう意味では、専門のプロの業者に駆除依頼をするのが望ましいといえます。
まとめ
ちなみに、家の基礎部分の外観を点検する程度なら素人でもできます。しかも、基礎コンクリートにヒビが入っているという場合には、シロアリに浸食されやすいので早急に予防対策が必要でしょうね。